2016.01.28更新

霞が関パートナーズ法律事務所の弁護士伊澤大輔です。

 

公証人が作成した公正証書遺言が無効とされることなどあるのかと思われるかもしれませんが、公正証書遺言作成時に、被相続人に遺言能力があったか否かが争われることがあり、公正証書遺言の無効が確認された裁判例も多数あります。

 

今回は、そのうちの一つである、東京高裁平成25年8月28日判決をご紹介させていただきます。

 

同判決は、

①被相続人は、進行癌による疼痛緩和のため、平成22年2月末ころから、病院より麻薬鎮痛剤を処方されるようになり、同年7月23日に病院に入院した後は、せん妄状態と断定できるかどうかはともかく、上記薬剤の影響と思われる傾眠傾向や精神症状がみられるようになったこと

②平成22年8月10日の公正証書遺言作成時の被相続人は、公証人の問いかけに対し、「うん」、「ああ、はい」等と受動的に反応するだけであり、公証人の案分読み上げ中に目を閉じてしまったり、自分の年齢を間違えて言ったり、不動産を誰に与えるか答えられなかったこと

③公正証書遺言の内容は、平成22年1月時点での被相続人の考えに近いところ、被相続人は、同年7月に、大学ノートにその考えを大幅に変更しているにもかかわらず、なぜ同年1月時点の考え方に沿った遺言内容をしたのか合理的な理由は見出しがたいこと

を理由に、被相続人は、公正証書遺言作成時に遺言能力を欠いていたと認めるのが相当であると判示しました。

 

公正証書遺言作成当時の被相続人の精神症状や、公正証書遺言作成時の被相続人の態様には注意が必要です。

 

 

 

投稿者: 弁護士伊澤大輔

2016.01.26更新

霞が関パートナーズ法律事務所の弁護士伊澤大輔です。

 

自己破産の申立をする際、申立書類の一つとして住民票の提出が必要になるのですが、住民票上の住所が現在実際に住んでいる場所と違う場合や、住民票上の住所が職権で抹消されてしまっているような場合にも、自己破産の申立はできるのでしょうか?

 

破産部である東京地裁民事20部に問い合わせてみたところ、「できる」とのことでした。

現在連絡がとれる「居所」を記載してもらえば良いとのことでした。

 

また、債権者に、現在の住所や居所を知られたくないような場合には、その旨の上申書を提出すれば(自己破産申立書類一式の一番上に付けて出してほしいとのことでした)、裁判所の方でも、債権者に知られないよう配慮してくれるようです。

 

 

投稿者: 弁護士伊澤大輔

2016.01.13更新

霞が関パートナーズ法律事務所の弁護士伊澤大輔です。

 

以前、キャリーバッグの事故に関するブログを書いたところ、これが目に止まった弁護士ドットコムの編集部から、キャリーバッグの事故に関する原稿執筆を依頼されました。

 

そこで、改めて周辺の裁判例も分析し、執筆した原稿が、この度、取材記事として、yahooニュース等で配信されましたので、ご参照いただけると、幸いです。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160109-00004146-bengocom-soci

 

投稿者: 弁護士伊澤大輔

2016.01.12更新

霞が関パートナーズ法律事務所の弁護士伊澤大輔です。

 

外での打合せや交渉の際、コーヒーを飲むことが多いのですが、極力、糖質を制限するために(あと、砂糖を入れると口の中がアマアマして、かえって喉が渇いてしまいますよね?)、ブラックで飲むようにしています。

 

しかし、最近、仕事で煮詰まった時に息抜きをしたり、プライベートでゆったりした時間を過ごすときには、カフェラテを頼むことが多くなりました。ラテアートもすっかり定番になりましたね。

 

今回ご紹介するのは、学芸大学駅から、東横線の高架下を祐天寺駅の方に5,6分ほど歩くと、駒沢通りに面した高架下にある「STREAMER COFFEE COMPANY 五本木店」です。

店内は、天井が高く、2階も吹き抜けとなった倉庫のような造りです。

ストリーマーラテ

店名を冠した「ストリーマーラテ」570円を頼みました。このお店、普通のコーヒーではなく、この「ストリーマーラテ」がメニューリストの一番上にあるんですよ。やはり、ラテが一番のお勧めなんでしょうね。

 

そして、サイズがワンサイズしかなく、しかも大きい。写真では分かりづらいかもしれませんが、通常のコーヒーカップよりも2〜3まわりは大きく、コーヒーボウルともいうべきような大きさで、とても飲み応えがあります。

 

苦みが少なく、飲みやすいラテでした。散策途中に是非!

 

投稿者: 弁護士伊澤大輔

2016.01.08更新

霞が関パートナーズ法律事務所の弁護士伊澤大輔です。

 

亡くなられた方(被相続人)に、相続人がいない場合、家庭裁判所の決定により、被相続人と特別の縁故があった方(特別縁故者)に対し、相続財産の全部又は一部が与えられることがあります。

 

今回は、この制度に関し、被相続人Aの従姉の養子であった者Xが、Aとは、生前、本家と分家として親戚づきあいがあった、Aに後事を託された、Aの死後、Aの葬祭や供養等を行うために多額の費用を支出した、A宅の庭木等の維持管理をしたなどと主張し、特別縁故者として相続財産の分与を求めましたが、認められなかった裁判例(東京高裁平成26年1月15日決定)を紹介させていただきます。

 

裁判所は、XとAとは、生前、通常の親戚づきあいを越える交流があったとは認められず、生前の身分関係及び交流に、Aの境遇(婚姻をせず、子もなく、兄弟姉妹も先に亡くなっている)や、Aの死後のXの貢献を加えて検討しても、XをAと「特別の縁故があった者」と認めることはできないと判断しました。

 

民法第958条の3、1項において、特別縁故者とは、次のように規定されています。

①被相続人と生計を同じくしていた者(生計同一者)

②被相続人の療養看護につとめた者(療養看護者)

③その他被相続人と特別の縁故があった者

 

そもそも、この規定ができたのは、遺言があまり行われていない我が国の現状から、被相続人の意思を推測すれば、遺贈を受ける関係にあったと考えられる者に財産を分与することが望ましいことや、特別縁故者となることが多い内縁配偶者や事実上の養子の保護を図るべきことが背景としてあったためです。

 

そのため、特別縁故者と言えるには、このような制度創設の趣旨に照らし、被相続人との間に生計同一者あるいは療養看護者に準ずる程度の具体的かつ現実的な交渉があり、その者に相続財産の全部又は一部を分与することが被相続人の意思に合致するとみられる程度に被相続人と密接な関係があったことを要すると解されています(大阪高裁昭和46年5月18日判決)。

 

今回ご紹介した事例のような関係では、特別縁故者として認められなかったとしても、やむを得ませんね。

投稿者: 弁護士伊澤大輔

2016.01.05更新

皆様、明けましておめでとうございます。

 

新年を迎え、気持ちを新たにし、よりきめ細やかなリーガルサービスを提供できるよう尽力して参ります。

 

本年も、よろしくお願い申し上げます。

 

霞が関パートナーズ法律事務所

弁護士 伊澤大輔

 

投稿者: 弁護士伊澤大輔